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【製作者】杉田臣平（＝浜慎二）

【コメント】ひばりの漫画全集205。表紙絵の一部が足塚不二雄の「ユートピア」にそっくりで藤子ファンにも注目された一冊。（画像10の比較写真参照）
杉田臣平名義で発表された浜慎二初期作品。正直な所、浜慎二作品ってこんなに面白かっただろうか?というのがその感想。
内容的には1967年の地球を舞台に、原因不明の地球氷結と度重なる原・水爆実験による汚染、突如世界中で暗躍を始めた謎の怪物による混乱、それら複合的な要素によって起因される滅び、そしてそれに対峙した人類の愚かさ、的なものを描いた所謂ディストピア物。まあ、よくあるお話なのですがそこに、良心と本能の葛藤や忠節、悲哀、といった要素がいい感じに織り込まれている感があります。良心なかりせば、といった所が初期の浜慎二のテーマの様で、デビュー作「秘密の花園」に続き、それが物語の主要な要素として配置されています。「秘密の花園」では、それがより全面に出ており、それはそれで良い感じなのですが、物語・作品としてはこちらの方が完成度が高く、より読ませる物に仕上がっています。
カバー、見返しに貼り付け・固定を剥がした跡、後ろの見返しに貸し出し表の添付跡が在りますが糸綴じは無く、全般に良好目な個体です。

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sf kashihon manga